教育

吹奏楽部は「ブラック部活」?!得をしているのは誰だ?!

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吹奏楽部は「ブラック部活」なのか――。8月1日にNHKの「クローズアップ現代+」で、「ブラック部活」の特集が組まれ、野球部と並んで吹奏楽部での事例が紹介されると、ネット上でも元吹奏楽部や現役部員が一斉に声を上げ始めた。

これは、去年放送された、NHKの番組の後に書かれた記事の冒頭です。運動部以上にブラックな部分がある吹奏楽。吹奏楽の講師をやっている方や顧問をされている方と話をすると、その実態が見えてきます。

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部活動の時間規制を無視してでも勝ちたい!

働き方改革が叫ばれる中、教職員の長時間労働も改善されるべき職種として

大きく動こうとしている。その中で

最も厄介で改善が難しいのが部活動。50年以上もの間、ほったらかしにされ、

教員のボランティア精神のみで運営されてきました。そのため、

管理職である校長も、教育委員会も、そして、県も、

規制をかけるとは言ってはいるものの、止まらない長時間ブラック部活を

今さら強く禁止することはできません。

しかし、このことによって、苦しんでいる人間がたくさんいる事を、

もう少し重く受け止めるべきではないでしょうか。

部活動に時間的な規制がかかり、

一日辺り3時間を超えないように、
週末は土日のどちらか一日、午前か午後どちらかに行う。

というような原則ができてきています。

ただその原則を、何とかしてすり抜けてでも部活の時間を確保したいという

悲しい現実があります。なぜなら、

原則に従って時間を守って練習していたら、コンクールで勝つことはできないどころか、

最低の賞を取ってしまう可能性があるからです。

最低の賞とは、金、銀、銅 の中の、銅賞のことです。

すべての学校が、その自治体が示す部活動時間の原則を守って

行ってれば、それほど大きな実力差は生まれません。

しかし実際は、毎年県大会以上に進んでいる学校は、週末は土日両方、朝から夕方まで

部活動を行っています。休日返上です。

部活動の時間規制は、いったいどうなっているのだ??と疑問になるほど

あって無いようなもの、になっているといいます。

原則通り、時間を守って活動しコンクールに望めば、負けます。

負けた時に責められるのは、顧問です。

顧問の先生方は、決して自分がやりたくてやっているのではない場合も多いですが、

それでも、負ければ責められます。頼まれて吹奏楽部の顧問を引き受けているにも

かかわらず、責任は負わされるのです。

もともと音楽が好きで、自分も吹奏楽をやってきた、と言う人が

顧問になることが多いですが、それでも、このプレッシャーが苦し過ぎるため

早く辞めたい、と漏らします。

保護者の中には吹奏楽部経験者もおり、顧問のやり方が気に入らなくて、

いろいろと口を出してくることもあると言います。逆に、

吹奏楽部顧問を引き受けていても、吹奏楽部経験者であるとは限らず、

人がいないからと、校長から頼まれてやっている場合もあります。

顧問としては、勝って次の大会に上がらないとならない。

保護者や伝統のプレッシャーで、精神的な病になってしまう人も後を絶ちません。

部活をガツガツやることはいいことか?

部活をガツガツやることは、そもそも「良いこと」なのでしょうか?

中学生、高校生と、週末や休日は吹奏楽部で練習に打ち込む。

県大会、全国大会と、大きな大会に勝ち、

音楽大学に入学する。こんな人がたくさん育成されていそうです。

これだけ吹奏楽が盛んになっているのだから、

音楽を仕事にしたいと考える中高生が増えていてもおかしくはありません。

しかし、ここで少し考えてみる必要があります。

音楽の職業って、どのくらい思い浮かぶでしょうか。

演奏者になって、一生演奏だけして生きていける人は、ほんの一握りと言われます。

かなりの音楽経験を持っている人でさえ、第一線で演奏家として生きていくのは、

難しいという世界です。ビジネス商戦に乗ることができて、

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運よくデビューできたとしても、CDが売れ続けるか分からず、

コンサートにたくさんのお客さんが来てくれるかもわからない、

そんな世界です。

音楽大学の学生さんたちは、かなりの実力があっても、

自分の未来をどう切り開くのかを、しっかりと考えさせられるといいます。

NHK交響楽団に出演されている方のブログに、

この方の教え子さん(音大生)が言った恐ろしい一言が書かれています。

「卒業してみたら、自分には何にも残っていませんでした」

また、中高生の時に、吹奏楽に打ち込み、しかし、

卒業と同時に「もう楽器はやりたくない」と辞めていく生徒さんの記述も

あります。名門で素晴らしい演奏をする学校の生徒さんに多いという話も。

参考リンク

吹奏楽コンクールの疑問点

一体、誰のための部活動なのか。

もはや、膨れ上がった組織のルールの中で、

関わる人間たちが、身動きが取れなくなっている、そんな印象を受けます。

疑問点は他にもあります。

吹奏楽コンクールの場合、人数が多い方が有利という事実があります。

大編成で出場するか、小編成で出場するかは、部員の人数で決められており、

人数が30人に満たなくても、大編成で出場しなければならないケースが多々あります。

大編成では50人まで出ることができ、20人強で出場しなければならない学校は

それだけで勝つことが難しくなります。

大編成で演奏する課題曲についても、25人以上のパートからできており、

20人強で課題曲をやらなければならない学校は、すべてのパートを配置する事すらできません。

この辺りからも、人数が多い方が上の大会に進みやすい、という事実が見えます。

一方では、少子化が進み、部員の数は減っていくと考えられます。

この辺りの不一致を、もう少し改善することはできないのでしょうか?

以前のような、審査員と力のある顧問の癒着のようなものは、今はなくなってきているとは言いますが、

吹奏楽連盟と言う組織も、何となく解せない、そんなイメージを受けます。

組織を動かしている人たちは、幸せなのでしょうか?それとも苦しいのでしょうか?

まとめ

音楽とは、もともとはとても楽しいもので、

吹奏楽部であっても、原則として与えられている時間をある程度は守り、

お金についても信じられないほどのお金を動かしたりせず、

顧問も生徒も楽しく音楽に打ち込める、というものであれば、

精神を病む教員が生まれたり、燃え尽き症候群の生徒を生み出してしまったり

ということは起こりません。

また、部活動に時間をすべて奪われるような事が無いように、

考えてほしいとも思います。

すべての生徒たちが音楽の道に進むわけではありません。

そして、今吹奏楽をやっている学生さんすべてを受け入れられるような、

たくさんの音楽の仕事は、残念ながら日本にはありません。

中高生の時代には様々な経験をし、自分の将来を模索していく時期でもあり、

その大切な時間を部活にすべて注いでしまっていいものか、

保護者も社会も考えなければなりません。

ゲームをして過ごしているのであれば、部活に熱中していたほうがいいでしょう。

しかし、本を読んだり、ボランティア活動に参加したり、

家族や親せきと楽しい時間を過ごしたり、料理をしたり、

学校以外の教育プログラムに参加したり、留学したり、

野外活動で生きる力を培ったり・・・

中高生の皆さんには、様々なチャンスがあります

また、吹奏楽だけではなく、音楽の他のジャンルを勉強してみるのもいいでしょう。

一人一人の未来を切り開くには、時間は大切な資源であることを、

そして、音楽をやることを苦しむような部活動の在り方を、

何とかしていきたい、そんな感想を持ちます。

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