教育

学校嫌いで何が悪い!天才だって!今の教育で本当に主体性は育つか?

投稿日:2017年6月4日 更新日:

6月に入り、新年度がスタートして早くも2か月が過ぎました。スタートから頑張ってきたけれどエネルギーが切れてきた。そんなお子さんが増える時期でもあります。学校については様々な議論がありますが、学校自体が好きではない、子どもの頃学校が嫌いだった、など、大人にも子どもにも学校嫌いな人は結構います。なぜ学校嫌いは多いのでしょう?

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学校は嫌い!行きたくない!

学校が嫌いで行きたくない、または嫌いだった、という方は結構多いものです。特に学校で嫌ではないけれど休んでいいなら休みたい、という子も多い。義務教育の9年間に、1人当たり900万円ほどの税金を使うといいます。こんなに国のお金を使っているのに、学校が嫌いという人が多い。何とも皮肉なことですが、急に学校が休みになったとして、がっかりする子どもはどのくらいいるのでしょう。学校が比較的好きだという子でさえ、急に休みになったら「やったー!自由に遊べる~」ってなりますよね。

学校において、子どもたちにはどのくらいの自由が与えられているのでしょう。改めてこの問いをしてみると、愕然とします。自由が見当たらないのです。

〇一日のスケジュール
朝8時頃~夕方(中学生なら6時半頃)まで、一日のスケジュールはビッシリ決められています。
〇着るもの
学校では制服、もしくは学校指定のジャージというところが多いのでは?小学校は服装自由のところも多いですが、中学校になると制服になります。
〇食べるもの
多くの学校では給食が出ます。もちろん栄養バランスについてはよく考えられていますが、自分で選ぶということはできません。
〇生活する場所
日本の多くの学校では、クラスが決められており、そのクラスの枠から出ることはできません。多くの場合、そのクラスの仲間とその教室で過ごします。使うトイレもだいたい決められてしまします。

このようにみてみると、衣食住すべてがはじめから決められており、選択できないことに気づきます。また、一日のスケジュールも休み時間以外はすべて決められています。当たり前ですが、「今日は僕の好きな理科をたくさん勉強したいな~」なんて思っても、それは叶うことはありません。

ところで、文部科学省の「今後における教育の在り方の基本的な方向」という文書に、次のようなものがあります。

『将来予測がなかなか明確につかない、先行き不透明な社会にあって、その時々の状況を踏まえつつ考えたり、判断する力が一層重要となっている。さらに、マルチメディアなど情報化が進展する中で、知識・情報にアクセスすることが容易となり、入手した知識・情報を使ってもっと価値ある新しいものを生み出す創造性が強く求められるようになっている。
このように考えるとき、我々はこれからの子供たちに必要となるのは、いかに社会が変化しようと、自分で課題を見つけ、自ら学び、自ら考え、主体的に判断し、行動し、よりよく問題を解決する資質や能力であり、・・・』
文部科学省:今後における教育の在り方の基本的な方向

考えたり、判断する力
価値ある新しいものを生み出す創造性
自分で課題を見つけ、自ら学び、考え、主体的に判断し、行動し・・・

さて、何一つ自分で決めることができない今の学校生活の中で、このような力を身に着けることはできるのでしょうか?「学校とはそのようなもの」という通説があり、学校のあり方そのものについて議論されることはありませんが、このような状況に疑問を感じる人々が新しい形の学校を作り始めているのもまた事実です。本来創造的で心が豊かな子どもたちですから、自分たちの自由がほどんどない学校という場所が好きではないという人がたくさんいてもおかしくはないのかもしれません。

ただ、国も黙って何もせずにいるわけではなく、「アクティブラーニング」を推進しようとしています。科目や課題は提示されるため、子どもが選択することは出来ませんが、授業の中で与えられた課題に対し、自分の考えを言ったり人の考えを聞いたりまた支え合って解決することが認められています。そういう意味では少しずつ主体性をはぐくむ機会が与えられ始めていると言うことができます。

学校嫌いだった天才たち

学校が苦手だった天才も数多くいます。

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エジソンは、小学校に入学して3か月で退学しています。好奇心が旺盛すぎて学校の先生方の手には負えなかったようです。化学に興味を持ち、化学実験に没頭した幼少時代だったのだとか。「1+1はなぜ2なのかわからない。1つの粘土と、1つの粘土を一緒にすれば大きな1つの粘土になる。」というようなことがよくあったようです。

アインシュタインも5歳ごろから学校に馴染めない子どもであったようです。また、数学以外は他の人よりも劣っていたとも言われ、言語には少しハンディがあったようです。小さいころから数学の定理などを真剣に考えたり、自分の力で定理を証明したりしていたようです。

この二人に共通しているのは「集中力」です。今の学校は、決められた時間に決められたことをしなければいけませんが、彼らは自分の好きなことにトコトン集中して向き合い、時間を使い、成果を出しています。好きなことに没頭する時間は、今の多くの日本の学校教育では許されないのが現状です。すべての教科を学ぶためには時間割が必要であるため、仕方のない事ではあります。

生徒の主体性のみで運営される学校

世界にはいろいろな学校がありますが、その中の一つに、自分のスケジュールや学校の在り方を子どもたちが決めることができる学校があります。それが「サドベリースクール」です。オルタナティブ教育の一つで、日本ではまだ場所や人材の確保が難しく、アメリカのようないい形でのサドベリースクールはないようですが、学校の形態はとてもユニークです。
ここでは子どもの集中力を削がないことを大切にしており、子どもが何かに集中しているとき、他の人はそれを邪魔しないというルールがあります。また、自分が今日やりたいことを全部自分で決めます。学校の中で自分が小さなイベントの発起人になって参加者を募ったりもします。勉強についても同様で、自分が勉強したいことが生まれた時に先生に勉強を見てもらいたいとお願いし、先生と契約します。
教育課程が一切ないので、今の日本では無認可となりますが、この学校の卒業生の識字率は100%と言われ、小学校6年間で学ぶ算数の内容を、20時間で集中して学習してしまったという事例もあるそうです。またアメリカの調査では、この学校の卒業生の多くが満足していると答えています。

ただし、やはり今の日本ではこの学校は「普通ではない学校」です。一般の「普通の学校」の方が教える側の体制や設備も整っており、手放しにおススメできるわけれはありません。また学費もかなり高いです。卒業資格もないため、大学に行く時に大検をとります。それでも、今のたった一つの形しかない普通の学校教育に疑問を持つ人々は多く、独創的なビジネスで成功している方などは、お子さんを「普通の学校」に入れることに戸惑い、このような「オルタナティブ教育」が少しずつ普及してきています。今の学校教育は「雇われる側のための学校」という見方があるように思います。自分の力で起業し成功するには、今の「普通の」学校教育では不十分である、という感じでしょうか。

まとめ

全く違う角度からですが、心理学的に見ると、自分で考えたり工夫することが大好きな子どもが、自由に考えたり工夫することを奪われた場合、「自分が望むことを感じないようにする」というメンタルブロックがかかる可能性があります。不登校や反抗で自分の思いを守った場合は別ですが、従順にすべて学校に従った場合(この場合、親や先生が好きで、迷惑かけたくないということですが)、自分の心に蓋をすることで解決する可能性があります。同じ状況でも受け取るメッセージはそれぞれ違うため、あくまでも可能性ですが、実際に「自分の感情を感じないようにする」というメンタルブロックがあり、いわゆる「いい子」に多いのですが、15歳頃までにこのような体験をした子どもは、大人になってもそのメンタルブロックから抜け出せない場合が多くなります。例えば、自分が望む幸せを掴むのではなく、自分が望まない状況を我慢するという状況が生まれがちです。例えば、ブラック企業のような場所で不当に働かされても文句も言わず頑張ってしまったり、プライベートでは自分が望むパートナーと幸せな家庭を築くことを無意識のうちに避けてしまったりします。今まさに問題になっている長時間労働や少子化にもつながっています。

心理学の面から考えるとき、義務教育時代はその子のその後の生き方に大きく影響してきます。子どもらしく自由な発想を許し、その子らしく生き生きと成長できる教育現場を増やしてほしいと願っています。

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